ワンちゃんが服を着ている姿、なんともかわいいですよね。近年ではかわいい犬服がたくさん販売され、いろんな服を着せている飼い主さんが多いのではないでしょうか。
そんな犬服ですが、人間の洋服をリメイクして着せてあげるとリサイクルにもなり、また自分が好きだった服を愛犬が着ていると、とても嬉しく感じます。
生地を購入するコストも節約でき、作る過程も楽しく、なにより世界にひとつしかないものができあがります。
ここではリメイク方法と、どのようなリメイクができるのかご紹介していきます。
1. 見本にする犬服を決める
家にある既製品の犬服の中で、もっともワンちゃんの雰囲気に合い、リメイクできそうなものを用意します。今のワンちゃんのサイズに合っていて、簡単そうなものがよいでしょう。
ワンちゃんによっては、足の長さや顔つきの違いで似合う服、似合わない服があると思います。それを一番知っているのは飼い主さんですので、ワンちゃんに似合う犬服でリメイクの参考になるものを、まず決めましょう。
はじめは袖やフードがなく、ズボンになっているものより、ワンピース型のものがよいでしょう。
2. リメイクできそうな人間の服を見つける
自分の着なくなった服で、リメイクできるものを決めます。分厚すぎたり、薄すぎると縫うのが難しいので、最初は中肉の木綿地のような縫いやすい生地がよいでしょう。
例えば、春や秋に着られるシャツやブラウス、スカート生地などが縫いやすいです。
また、人間の服に使われている柄や装飾は、販売されている犬服にはなかなかないので、リメイクならではの仕上がりになります。そのような服があれば、ぜひ選んでみてください。
重い生地は注意が必要
重みのある生地はワンちゃんの負担になるので、基本的には避けましょう。
デニムなどの硬く分厚い生地を使用する際は、縫い代が重なる部分が身体にあたるので、部分縫いをしてみて様子を見ることをおすすめします。
Tシャツは犬種によって難易度が異なる
Tシャツ生地のなかには縫いにくいものもありますが、中~大型犬には比較的少ないリメイクで着せられるものが仕上がります。
小型犬に使用する場合は縫製箇所が多いので、部分縫いをしてみて縫えるかどうか試してみましょう。ミシンで縫えなくても手縫いでリメイクすることも可能です。
3. 型紙を作る
家にある犬服のなかで参考になるものを決めたら、大きめの紙の上に置いて、形をなぞります。
自分のワンちゃんに着せるので、失敗してもよいですし、微妙だったら次から修正すれば大丈夫です。気持ちは楽に型紙を作ってみてください。
難しいところはフリーハンドでもいいですし、数cmずれても大丈夫!くらいの気持ちで進んでみることが大切です。大きめになったらつまめば良いので、小さくなるより大きめになるほうがよいです。
大きい紙が必要ですが、A4用紙を繋げたり、新聞紙などで代用可能です。おうちにある犬服で不要なものがあれば、縫い目を切って型紙の代わりにするのもよいです。
もし型紙を作るのが難しい方は、市販の型紙でもよいでしょう。今はかわいい犬服の型紙がたくさん販売されています。
4. デザインを考える
形のベースと生地が決まったら、いよいよデザインを考えます。
ワンちゃんの服は背中部分がメインになるので、背中部分にロゴやリボンを配置します。洋服に付いていた刺繍やディティールをメインにしてあげてもよいでしょう。
愛犬のイメージにあったデザインを考えるこの過程は、とても楽しいです。作りながら決めていくこともできるのがハンドメイドの楽しみのひとつです。
5. 型紙に合わせて裁断する
生地を型紙に合わせて裁断します。
不安な部分があれば、多めに裁断しましょう。あとでワンちゃんに着せて確認しながら、つまんで縫うことができます。
6. 縫製する
裁断ができたら、元の既製品を参考にしながら縫製していきます。
ミシンがかけにくいところは、手縫いでもよいです。縫製しながら途中でワンちゃんにあててみて、雰囲気を見てみましょう。
モデルさながらの顔をして自分の服ができあがるのを待っているワンちゃんが横にいると、とても励みになります。
7. できあがったら、装飾を足す
縫製が縫いあがったら、装飾をつけます。リボンや衿など、付けたいディティールがあれば付け足しが可能です。
本体と同じ生地でもよいですし、アクセントになる他の生地でもよいですね。バランスを見ながら付けたり足したりできるのは、ハンドメイドならではのメリットです。
8. 仕上げをする
お腹側が開きになっている服の場合の仕上げ
お腹側が開きになっている服は、スナップやマジックテープを付けて仕上げをしていきます。
ワンちゃんが座った時にお腹の柔らかいところに付属が当たって不快な思いをしないか、付属の種類、分厚さなど考慮しましょう。
検針は確実に
完成したらマチ針、ミシン針などが混入していないか、くまなく手で触って確認します。
もし針が入っていたら大変なことになってしまいます。元々の針の本数を数えておくこともおすすめします。
チェックのポイント
縫い代の分厚くなっているところや布の角が、ワンちゃんの身体にあたって不快な思いをしないように、手で触ったり目視するなどして、しっかり確認してみてください。
ワンちゃんに気持ち良く着てほしいので、気になる点があればここで修正をかけていきます。
試着し軽く歩かせて、変なところがないか確認します。生地によって重みや伸び具合が異なるので、予期せぬことも起こります。生地をカットしたり、つまんだり、ワンちゃんにっとってベストな状態になるように調整をしていきます。
多頭飼いの場合のおすすめ
2匹以上で同じくらいのサイズのワンちゃんを飼っている方は、同じ生地でデザイン違いを作ってみることをおすすめします。
日によって交換して着せることができますし、並ぶとリンクコーデになり、写真を撮るととてもかわいいですよ。
リメイクウェアのご紹介
ここで、実際に私のワンちゃんに作った洋服を紹介していきます。
フラダンスのスカートからのリメイク
母の趣味、フラダンスのスカートをリメイクしました。
元々あったウエストのシャーリング部分を残し、裾のテープはスカート端にくるように調整しました。ワンちゃんの服で紫は珍しいので、おしゃれだと好評です。
ニットワンピースからのリメイク
今ではちょっと派手すぎるかな?と思って着なくなった、ニットワンピースをリメイクしました。
ひとつはスカート付き、もうひとつはタートルネックでスカートなしです。鳥の刺繍部分が背中にくるように裁断を工夫しました。
抵抗が出てきた服でもワンちゃんの服にリメイクすると、可愛さがよみがえります。
スカートからのリメイク
こちらは母のOL時代のスカートからのリメイクです。昔の服は生地がとてもよいので、高級感のある仕上がりになりました。
衿やベルトは、できあがって雰囲気を見ながら足したデザインです。ボタンやリボンも家で残っていたものを有効活用したので、制作費はゼロ円です。
レギンスからのリメイク
柄レギンスからのリメイクです。南国風の柄が珍しく、夏にぴったりの服になりました。
この生地は裁断しても端がほつれないので、切りっぱなしにしました。
まとめ
リメイクの最大のメリットは、自分だけのオリジナルが作れることです。自分がかつて着ていた洋服を愛犬が着てくれることで、より愛おしさが生まれます。
また、手作りは難しそうと思ってしまいがちですが、作りながら切ったり縫ったり調整できるので、思ったよりも大きな失敗はないでしょう。処分前の服を用いて軽い気持ちで作ってみると、案外よいものができたりします。
人にあげるものではないので、失敗しても大丈夫!という気持ちでまずやってみること、楽しんで作ることが大切です。
できあがった世界にひとつしかない服をワンちゃんに着せると、なんとも言えない満足感が生まれます。
かつて自分が着ていた服をワンちゃんに着せていると、ひょっとしたら気づいてくれる人もいるかもしれませんね。
洋服のリサイクルができ、ワンちゃんも褒められてご機嫌になってくれるので、洋服から犬服へのリメイクは一石二鳥ですね。